日常生活においての協調運動が、年齢や機能に応じて期待されているよりも不正確だったり時間がかかったりする障害のことを指します。
人は、さまざまな感覚器官より得られた情報をもとにして、寝返りや姿勢を保つといった粗大運動を習得します。その後、徐々に指先を使った細かい動きや文字を書くなどといった細かい微細運動ができるようになるのです。
発達性協調運動障害を抱える子どもの場合、粗大運動や微細運動、もしくは両方における協調運動が同年代の子供に比較すると、ぎこちなかったり不正確だったりするのです。
発達性協調運動障害(DCD)の子どもは、生活面や学習面でどのような特徴が見られるのか説明していきます。
発達性協調運動障害(DCD)の子どもの場合、姿勢を保てないことが多く、座っていられないケースが目立ちます。靴ひもをうまく結べなかったり、決められた時間内に着替えなどの支度が出来なかったりするため、集団生活の中で遅れてしまうことも多いです。
その他には、道路などでつまずいたとしても咄嗟に手を出せずに、顔から転んでけがをする子どももいます。縄跳びやダンスなどが上手にできないことにより、体育の授業に対して苦手意識を持つケースもあるためサポートしていく必要があります。
この障害を抱えている子は、文字をうまく書けないケースが多々見られます。書けたとしても字の汚さが目立ってしまうこともあるのです。筆圧が弱かったり、消しゴムを使う際に力加減ができずプリントが破れてしまったりすることもあります。
発達性協調運動障害(DCD)は、数十%ほど自閉症スペクトラム障害や、ADHD、学習障害などと併存しているケースが見られます。そのため、こだわりの強さが見られたり勉強面でさまざまな困難が生じたりすることが予測されます。
子どもにとって得意・不得意なことを見極めたうえで、個別で対応するなど配慮していくことが重要です。
ここでは、専門塾で受けられる指導内容を紹介します。
発達性協調運動障害(DCD)の子どもは、定規やハサミなどの文房具をうまく扱えないことがあります。このような文房具の扱いに苦戦して、黒板の内容をノートに書けなかったり授業に遅れてしまったりすることもあります。
発達障害の専門塾では苦手の克服にこだわらず、握って回せるコンパスなどのユニバーサルデザイングッズを利用した授業を取り入れています。子どもの特性やペースに合わせながら進めているので、安心して授業を受けられるでしょう。
発達性協調運動障害(DCD)を抱えている場合、自閉症スペクトラム障害やADHD、学習障害などが併存しているケースが多々見られます。
書くことに困難さが見られる子どもには、学習意欲の低下が見られることも珍しくありません。書くことを嫌がる場合は強制せず、タブレットやスマホ、PCなどを使用して、本人のペースに合わせながら学習を進めてくれます。
発達性協調運動障害(DCD)などの発達障害を抱えている子どもの場合、生活面や学習面でさまざまな不器用さが見られることが多いです。 日常生活をなるべくスムーズに送るため、作業療法士や理学療法士のリハビリを受けるなど、専門家によるサポートも重要になってきます。
また、発達障害の子どもの場合、脳の機能障害により苦手とすることがさまざまあります。できないことを周囲にからかわれることによって、自己肯定感の低下や不登校などのトラブルに繋がってしまうこともあるのです。
こういったトラブルを予防して、子どもがいきいきと過ごせるよう、学校や塾の先生、医師などとしっかり連携を取りながら、サポートしていくようにすると良いでしょう。
学習塾を選ぶ際は、その子の個性に合わせて指導をしてくれる専門性の高い塾を選ぶことが重要です。当サイトでは発達障害のお子さんが通える全国の学習塾をまとめていますので、ぜひ参考にしてください。