発達障害で言われているグレーゾーンとは、医学的な診断名ではありません。発達障害の特性は見られているものの診断の基準には満たない状態のことを言います。
グレーゾーンの状態にある子どもは、DSM-5の改訂とグレーゾーンの子ども達の支援によると、「保育または教育の場で不適応な行動が見られているものの、診断がついていなかったり未受診だったりする子ども」のことと言われています。
グレーゾーンは、発達上で問題になることや困りごとがわかりにくかったり、気づいていながら相談や支援がほとんどされていなかったりするというケースも多いです。
このように、適切な対処が行われない期間が長引くと、元々の特性や症状がさらに強くなって、発達障害として診断名のつく「診断域」になる可能性が高まるため注意が必要です。
ここでは、生活面と学習面でどのような特徴が見られるのか説明していきます。
グレーゾーンの子どもは、集団の中で問題なく適応できているように見える子もいます。 しかし、ルールやマナーを守れなかったり一斉指示に従えなかったりすることもあるため注意しなければなりません。
またグレーゾーンの場合、症状や特性の程度と現れ方が体調や環境、場面によって左右されやすいです。例えば、学校にいると症状が強く見られるものの、家にいるときは比較的症状が弱くなるといったケースも見られます。
グレーゾーンの場合、一見すると集団に適応しているように見えます。しかし、授業中に落ち着いて座っていられずそわそわしてしまったり、学校に必要なものを忘れてしまうことが多かったりするケースが見られます。そのほか、計算や読み書きが苦手で授業に遅れをきたす場合もあるため注意が必要です。
グレーゾーンの子どもの場合、学年が上がって勉強が難しくなるにつれて、授業についていけなくなるパターンもよく見られます。抽象的な概念の理解が難しい子どももいるため、計算問題はできても文章問題でつまずくことがあるのです。
また、宿題のプリントをなくしてしまったり、忘れ物が多かったりすることもあるので、家庭での様子にも気を配る必要があります。
ここでは、専門の学習塾で受けられる指導内容をご紹介します。
算数のくり上がりくり下がりなど計算はできても、文章問題になると国語力や視覚認知が弱かったりワーキングメモリが低かったりすることが原因で、苦手意識を持つケースもあります。そのような場合、算数は途中計算を丁寧に教えたり、見直しのやり方をマスターしたりするなどの学習方法を取り入れることもあるのです。
国語の長文を読むことにも抵抗がある場合、設問から部分読みをするなど、読解するコツを身につけられるようサポートしているケースもあります。
勉強に苦手意識が強くて宿題をしなかったり予習や復習などの学習をしなかったりする子どもには、どのような分野が苦手で得意分野は何かを把握することから始めます。学習する際は、スモールステップで少しずつできることを増やしていけるようサポート。
塾のない日の学習についても、宿題の量や学校の授業の進み具合を確認したうえで、子どもにとって無理なくできるよう一緒にサポートしてくれます。
発達障害におけるグレーゾーンの子どもの場合、一見集団の中になじめているケースも見られます。しかし、年齢とともに特性が強く見られるケースもあるので、子どもの困っていることを見極めてサポートしていくことが重要です。学校の先生と連携を取りながら、子どもに合った勉強方法や声がけを取り入れると良いでしょう。
家庭での学習方法や特性によって集中できないなどの悩みがある場合、発達障害専門の塾に相談するのがおすすめです。
学習塾を選ぶ際は、その子の個性に合わせて指導をしてくれる専門性の高い塾を選ぶことが重要です。当サイトでは発達障害のお子さんが通える全国の学習塾をまとめていますので、ぜひ参考にしてください。